DeNAが今季2度目のサヨナラ勝ちを決めた。1-1の同点で迎えた9回。

1死満塁から柴田竜拓内野手(27)が左翼線へ犠飛を放った。「(前の打者の)楠本が決めてくれると本当に思っていたので、びっくりというか。(一塁が)空いていての敬遠は予想していましたが、一、三塁(の敬遠)は予想してなかった。みんながつないでくれたチャンスだったので、みんなの思いを持って打席に向かいました」。三塁走者の関根が本塁に生還したところを見定めると、一塁付近でガッツポーズ。167センチとチームで最も小柄な選手はもみくちゃにされた。

カウント3ボールから、見逃しとファウル2球でフルカウントになった。最後は中日の守護神、R・マルティネスの直球を仕留めた。「(関根)大気が三塁走者だったので、あの距離であれば大気の足を考えれば、かえってきてくれるかなと思いました」。3ボールで一瞬、四球がよぎったが、1球ストライクを見逃してから「ゲッツーにならない打球をイメージして、フルカウントからは三振とゲッツーだけがないようにと思っていた」。冷静に考えていた。

今季は狙い通り、遊撃で開幕スタメンとなった。だが、左肩の脱臼や左手人さし指の裂傷と、試合中の負傷で2度の長期離脱となった。「自分の開幕前にイメージしていたものを違うものにはなっているが、マイナスには捉えてない。何事も、なるべくしてなるといいうか。しっかり受け止めて、残り10試合ですが、常に前を向いて少しでも成長してシーズンを終わりたい」と話した。

得点が2以下での勝利は今季2度目。接戦をものにし「もっと絶対勝てるチーム。首位にいるチームはロースコアのゲームを勝ちきっている。そこができないと順位を上げられない。こういうゲームを勝ちきるのは意味がある」。最後の最後まで勝利を追い求める。【斎藤直樹】

▽DeNA三浦監督(柴田のサヨナラ犠飛に)「柴田がネクストに入る前『おいしいぞ、回ってくるぞ、楽にいけよ』と話したら、ニコッと笑顔で打席に入ったので、気負い過ぎていないなと思っていた」

▽DeNA今永(7回1失点)「調子は良くなかったですが、野手の皆さんに助けてもらい、戸柱さんの相手の裏をかくリードのおかげで最少失点で抑えることができました」

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