やりきれない感情を、こらえきれなかった。

楽天田中将大投手(32)が、グラブをベンチにたたきつけた。5回2死二塁。中村に2ランを浴び、今季ワーストタイの5点目を奪われると、今季最短で初の途中降板を強いられた。先発では自己最長の9戦勝利なし。日本では自己ワーストの8敗目に「結果がすべてなので、こういう投球になってしまって悔しい」と現実を受け止めた。

我慢を重ねた。立ち上がりから四隅へ丁寧に球を集めた。3回まで55球を要しながら2安打1四球無失点。「何とか踏ん張って、球数がかさんでもゼロで抑えればいいという気持ちで投げていました」と援護を待ったが、4回に1点を失い、直後の攻撃で打線が1死満塁の好機を逸した。流れが相手に傾く中、田中将が5イニング目に4失点。我慢しきれなかった。

次回登板は24日ソフトバンク戦(楽天生命パーク)。「おそらく次回登板がレギュラーシーズンでは最後。何とかいい形で締めくくれるように、気持ち、体の面をしっかりと整えてマウンドに立てるようにやっていきたい」。明けない夜はない。必ず、光を見いだす。【桑原幹久】

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