巨人八百板卓丸外野手(24)が26日、都内の球団事務所で契約更改を行った。44%増の年俸720万円でサインした。球団からは、来季のレギュラーも視野に入れての活躍を期待され「チャンスだという言葉をもらった。しっかりつかめるように、なんとか食らいついて行きたい」と力を込めた。

19年オフに楽天から戦力外通告を受け、12球団合同トライアウトの末、育成契約で巨人に加入した苦労人。プロ7年目の今季は2月の春季キャンプ中に支配下契約を勝ち取り、9月15日DeNA戦で初昇格を果たした。するとその日、2点を追う9回1死一、二塁のしびれる場面で代打で登場。加入後初打席で値千金の中前適時打を放ち、その後岡本和のサヨナラ犠飛を呼び込んだ。「打てなかったらどうなっていたか分からないと思いますし、そういった意味でもあの1本は僕の中でもすごく大きなものだったと思う」とターニングポイントになった一打を振り返った。

来季へ向け、自主トレは単独で行う予定。「自分の中で何か抜けたものが1つ必要だと思う。長打力であったり。フィジカル面、ウエートトレーニングとかを今年は重点的にやろうかなと思っています」。己の体を見つめ直し、来季も巡ってきたチャンスをつかむ。【小早川宗一郎】(金額は推定)