仮説、当たった?

ロッテ佐々木朗希投手(20)が4日、生配信イベント「マリーンズ・ファンフェスト2021」に参加し、とんねるず石橋貴明(60)の「ずぶずぶトーク」コーナーに登場した。

石橋から「岩手県からどんどん怪物選手が誕生する理由は?」と問われ「全然分かんないですね」としたが、続いての「よく寝るからといううわさも?」という問いかけには「そうですね。けっこう早く寝るようにはしてたので。あまり昼寝とかはしなかったんですけど、夜早く寝るようにはしてたので。早く寝るのは秘けつだと思います」と答えた。

日刊スポーツでは佐々木が大船渡高3年生だった19年6月26日付紙面で「なぜ岩手から続々と怪物が?」を検証した。

記事内では、仮説の1つとして「早寝説」を紹介した。00年代後半に岩手県のスポーツ界、教育界でにわかに広まっていた「幼少期に早寝すると背が伸びる」説を「スポーツするにしても何にしても、背が高い方が有利かなと思ったんです」という理由から、佐々木の母陽子さんが実践したことを紹介。連日夜8時には就寝の準備に入っていたという。17年2月には大谷翔平選手も、早寝生活を明かしている。

早寝と高身長の因果関係について、寝具の老舗・西川株式会社の日本睡眠科学研究所は「成長ホルモンには骨や筋肉を作る働きがあり、その分泌は就寝後2~3時間程度でピークに達します。成長ホルモン分泌を抑制するホルモン(コルチゾール)は早朝3時ごろから分泌され始め、遅寝だと両者が重なります。早寝だと成長ホルモンが抑制されにくくなると考えられ、成長ホルモン分泌が盛んな思春期前後までは、特に影響は大きいと思われます」と見解を示している。

佐々木は早寝についてこの日「いなかなので、夜何もなかったので。早く寝るしかなかったので、よかったなと思います」と笑いながら回想している。高校までは練習試合などで市外で野球をする機会も多く、四国4県に匹敵する広さの岩手県では、必然的に起床時間が早くなる傾向もある。

もちろん、要因は早寝だけではないだろう。この秋は岩手の新怪物として、花巻東・佐々木麟太郎内野手(1年)もブレーク。「なぜ岩手?」が、再び話題になりそうだ。【金子真仁】