ソフトバンク3年目の佐藤直樹外野手(23)が、開幕「2番中堅」を猛アピールだ。17日の宮崎キャンプ紅白戦で2安打1打点。3回1死走者なしで田中正から左中間二塁打、7回1死一、三塁は甲斐野から左前タイムリーを放った。「去年の秋からバットを短く持って、スイングの軌道を変えています。続けていきたいです」。改良中の新スタイルに手応えばっちりだ。

中堅守備では、栗原の左中間への打球に快足を飛ばしてスライディング好捕。二塁走者だった7回は、一塁悪送球の隙を突いて一気に本塁を陥れた。「守備でも走塁でもいいところが出ました」。20年に2軍で盗塁王を獲得した若鷹が、走攻守で存在感を発揮した。

外野のレギュラーは左翼栗原、右翼柳田が確定。残る中堅を上林、真砂、柳町と争う。期待も大きいゆえ、藤本監督は5回1死一塁でヒットエンドランのサインを出したが、ファウルに終わった場面を厳しく指摘した。「まずは打つ、打たないより、チームバッティングができるようになってもらわないと。あいつがセンターのレギュラーを取ったら、2番に入れたい」。打順構想も練るほど、より高いレベルを求めている。

キャンプ前のコロナ感染で出遅れたが、第5クール初日の19日からA組(1軍)に合流する。「センターが空いてると言われているので、そこでレギュラーが取れるように。結果を出すしかない」。19年ドラフト1位入団も2年間の1軍出場は25試合。一気の大ブレークを目指す。【只松憲】