巨人鍬原拓也投手が新境地で躍動した。2点リードの6回1死一、二塁。先発メルセデスの四球と安打のあとを託された。サンタナへ3ボールも「本塁打だけは(ダメだ)と思って投げました」。カットボールで一邪飛に仕留め、続く長岡もシンカーで一邪飛に打ち取り、無失点で切り抜けた。

【スコア】プロ野球スコア速報>>

2022年を迎えるカウントダウン。自主トレ先の沖縄・宮古島でエース菅野、中川の前で口に出して掲げた。「キャンプ中に支配下復帰」と「1年間1軍」。1軍登板なしに終わった昨季オフに2度目の育成契約となった。「悔しかったですし、それをつなげていけたらと、自主トレを菅野さんにお願いした」と背水の覚悟だった。

直球の球威、制球力が格段に改善された。オープン戦までの猛アピールが実り、開幕前の11日に支配下再々昇格を勝ち取った。自身プロ初の開幕1軍に名を連ねると、開幕2戦目から4連投でいまだ無失点を続ける。

プロ5年目を迎えた17年ドラ1右腕は「去年はまず1軍で投げていない。新しい感覚というか、こういう大事な場面で投げたことがなかった。今回が初めてだと思って投げている。あんまり過去には経験ない」と赤裸々に言った。失うものはない。強気のまま鍬原が突き進む。【小早川宗一郎】

巨人ニュース一覧はコチラ>>

▽巨人原監督(中継ぎ陣の踏ん張りに)「大きいですね。一番しんどい時にね、鍬原、あるいは、高梨、畠。よく頑張りましたね」

▽巨人ウィーラー(7回にヤクルト石川から左翼席へ1号ソロ)「1打席目の凡打も感触は悪くなかった。状況に応じてしっかりとアプローチできた」