オリックス山岡泰輔投手(26)が“投打”にわたる活躍で、今季ワーストの借金5を抱える危機からチームを救った。

【関連記事】オリックスニュース一覧

5回以外は得点圏に走者を背負うも、適時打は許さず。直球、スライダーを軸に粘り、遊撃紅林らの堅守にも支えられて6回6安打無失点と粘って2勝目。さらに“攻撃面”でも、戦力になった。

「病んでるんでね」と切り出したのは、杉本のこと。「元気ないし。とりあえず楽しんでやって、今日は打てるから、と言ってたんですけど」。“打撃の師匠”ならではの激励だった。

2人は広島で合同自主トレを行う間柄。昨年6月13日広島戦では2ランを打った杉本が「山岡にバッティングを教えてもらったら打てました」と、重心に関する助言に感謝していた。「見ていて感じる部分は伝えるようにしています」と山岡。ただ今は、技術より、明るいラオウでいてほしかった。「楽しくやらないと。余裕を見せないと。失投ってあんまり来ないと思ってるんで」。投手心理も踏まえた親身な激励が、昨季の本塁打王を目覚めさせた。

これで山岡は、19年から本拠地で9連勝。それでも19年最高勝率右腕は「本拠地以外でも勝ちたいですけど」と、勝ってなお貪欲だった。【堀まどか】

 

オリックス福田が、チームを勝利に導く2点適時三塁打を放った。5回に杉本の適時打で1点を先制し、伏見の犠打でなおも1死二、三塁。「初球はたぶん変化球」と狙い球を絞り、右中間を深々と破った。杉本や伏見の打撃を好結果にし「そういったみんなの執念はつながっていくので、ぼくも気持ちを込めて打席に立てました」と、9試合連続1桁安打に終わった打線でただ1人、マルチ安打をマークした。