中日上田洸太朗投手(19)が12日のヤクルト戦に先発でプロ初登板を迎える。

愛知・享栄高から20年育成ドラフト2位で入団した2年目左腕で、7日に支配下登録されたばかり。背番号を203から67に変更して初実戦となる。

富山県出身で、中学時代に所属した高岡ボーイズで覚えたストレッチで培った上半身の柔軟さが自慢。ドラフト時の指名あいさつでは「長所は上半身の柔らかさ。長所を生かせる投手になりたい」と語り、背中側で両肘をつける動作を見せた。周囲を驚かせた「軟体サウスポー」は「中日で最初に名前が挙がる投手になりたい」と意気込みを燃やしていた。

昨年はウエスタン・リーグに12試合に救援登板。開幕から11戦連続無失点で、秋のみやざきフェニックス・リーグでは先発を経験した。今年はここまで2軍で先発3試合を含めて5試合に投げ、1勝0敗、防御率2・59としている。

担当の近藤真市スカウト(53)は享栄の先輩にあたる。その先輩は、86年ドラフト1位で入団し、1年目の87年に巨人戦でプロ初登板し、プロ野球史上初めてデビュー戦でのノーヒットノーランを達成している。後輩も負けず劣らずの投入で続きたいところだ。

今季のプロ野球では無安打無得点など快投が続く。ロッテ佐々木朗希投手は4月10日のオリックス戦で史上最年少の20歳5カ月で完全試合を達成し、同17日の日本ハム戦でも8回を完璧に抑えた。

上田が「憧れ」と語る中日の大野雄大投手(33)は、5月6日の阪神戦で9回まで打者27人を完全に抑え、0-0の延長10回2死から二塁打を浴び、完全試合を逃した。ただ直後にチームがサヨナラ勝ちし、完封で2勝目を挙げた。

またソフトバンクの東浜巨投手(31)は11日の西武戦でノーヒットノーランを達成した。

◆上田洸太朗(うえだ・こうたろう)2002年(平14)9月6日生まれ、富山県出身。享栄から20年育成ドラフト2位で中日入り。1年目の21年はウエスタン・リーグで開幕11試合連続無失点。今季はウ・リーグで5試合に登板し1勝0敗、24イニング1/3で自責点7、防御率2・59。今季5月9日に支配下登録へ昇格した。184センチ、91キロ。左投げ左打ち。

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