西武は残り1球で6連勝には届かなかった。

2-1と1点リードで9回表2死二、三塁。カウント3-2からの6球目。守護神増田が中村晃に逆転の中前2点適時打を浴びた。試合前まで防御率0・32、21セーブと安定感抜群の守護神が崩れた。首位ソフトバンクにゲーム差2・5と迫っていたが、粘りに屈した。

辻監督は「(防御率)今まで0・3ぐらいでしょう? 打たれることもあるよ。少ない方だよ。初めてこういうことがあったわけだから。明日(3日)頑張ってくれればいいし、これから頑張ってくれればいい」。これまで増田は4点差の場面の1失点しかなかった。何度も窮地を救ってくれた分、責めるわけはなかった。

悲観は一切ない。「強くなってきたよ」。そう言い残し、取材部屋を出て行った。これまでの3戦で1点を奪えていなかったソフトバンク先発東浜には3回まで74球、5回までに100球を投げさせた。「とにかく粘れ」と、しぶとい打撃で、5月11日にはノーヒットノーランもくらった天敵を5回まででマウンドから降ろした。8回には源田に1号ソロが飛び出し、勝ち越した。固定できなかった1番も川越がはまっている。

「負けたんだから、明日やり返そうぜというところですよ。今日負けたから、明日は(絶対に)負けられないとか、そんなこと1ミリも思っていないよ。日本シリーズじゃないんだから」。連勝は5で止まったが、辻監督の言葉にも手応えと自信がにじむ。混戦パ・リーグ。まだまだ先は長い。【上田悠太】

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