楽天島内宏明外野手(32)が、“QBD”打法で逆転勝利に導いた。1点を追う6回1死満塁で迎えた第3打席。カウント1ストライクから和田の外角142キロスライダーを払うようにスイング。左翼フェンス直撃の2点適時二塁打を放った。「急にバットをパンっと出した打ち方だったので」。無意識に体が反応した。

この日3安打2打点で、一気にリーグ最多安打に浮上。打点王に輝いた昨季から、2年連続タイトル獲得も視野に入ってきた。昨年は石井GM兼監督からスニーカーをご褒美にもらった。今年は「契約年数を延ばしてくれますかね。高級スーツと」とおねだりしていた。

7月は打率3割5分。8月に入っても6試合で打率4割2分3厘、3本塁打、10打点と絶好調だ。その要因はバット。34インチから33・5インチに短くした。「操作はしやすいですね」。より鋭くバットを振り抜けるようになった。

前日6日に適時打を放ち、「高校野球が始まりましたね。明日、母校の星稜高校の試合があるので、休んで全力で応援したいと思います」とコメント。休みはもらえなかったが、後輩たちの戦況の序盤までは追っていた。「僕は本当は遊学館に入りたくて。ずっと遊学館でって言っていたんですけど、親が星稜に行ってほしいという感じで。人間力野球と、人としても成長してほしいということで、星稜に行きました」と説明。それでも「やっぱり母校なので、テレビつけたら応援していますね」と星稜愛を語った。

5日に本塁打を放ったときは「高校通算0本なのにようやっとるわぁ」とコメント。だが、それは独自のカウント基準だった。「僕は練習試合はカウントしないので。公式戦の甲子園しかカウントしないので。甲子園だけなのでゼロです」と明かした。

独特な表現の“島内語録”で、楽天ファンだけではなく、他球団ファンにも注目されるようになってきた。適時打や本塁打を打てば、語録が飛び出る。主砲の打席から、目が離せない。

▽楽天石井GM兼監督(タイトル獲得のご褒美にスーツをねだっている島内が、安打数リーグトップに浮上)「まずいね(笑い)。仕立屋さん、呼んでおかないと」

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