ロッテ小島和哉投手(26)は最後のピンチを脱すると、ほえた。4四球を許したものの7回2安打無失点の投球だった。

「ここまで来たら0で抑えたってことがすごく大事だと思うので、そこに関しては良い投球ができたかなと思います。反省するところは多々ありましたけど、それは試合が終わってから反省することなので。あとはチームが勝つようにベンチで応援したい」

ベンチへ戻ると球団広報を通じ、そう発信した。しかし、左腕の願いはかなわなかった。

8回、2番手唐川が楽天小深田に3ランを被弾し逆転負け。粘り強く投げながら報われない-。今季の象徴のような展開になってしまった。

「大事な試合なので、先制点を与えないように気持ちを込めて必死に投げたいと思います」

前日に発したコメントに忠実に、試合を進めた。初回にいきなり四球を出すも、けん制球を3度投げ、アウトに。3回も満塁機を防ぎ、4回、5回は先頭打者を出しながらも併殺で切り抜けた。際どいコースも多く、ストライク率が6割に満たない中でも、必死に0を並べ意地を見せた。それだけに、痛恨の負けになった。【金子真仁】

【ニッカン式スコア】11日の楽天-ロッテ戦詳細スコア