イーグルスの22年シーズンが終わった。

楽天は2日、本拠地・楽天生命パークで今季最終戦を迎え、オリックスに逆転負け。69勝71敗3分けの4位でフィニッシュし、目の前でオリックス連覇の胴上げを見た。2年ぶりBクラスの結果を、石井一久GM兼監督(49)は「自分の責任」と繰り返し、来季巻き返しへ決意を新たにした。

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最終戦セレモニーで石井GM兼監督は、最後まで戦況を見守ったファンに頭を下げた。「この1カ月、このターニングポイント、この1勝という、見えない壁に何度もはね返されました。チームスローガンの『譲らない』を胸に、その壁を突破しようと何度も努力しましたが、期待に応えることができませんでした」。

本拠地では8連敗。NPB9年ぶりの2ケタ勝利をかけた田中将が、逆転を許した。2点リードの5回に、先頭から四球を挟んで4連打された。オリックスの勝負強さが際だった。同監督は「生命パークでなかなか勝ちを届けられなかった。歯がゆい1年だったと思います」。最後は勝って締めたかった。

幸先のいいスタートを切った。5月10日には貯金18を記録。6月までは首位を争った。だがシーズン前半と後半で、流れはがらっと変わってしまった。「7、8月はよーいドンで、浅い回の防御率が悪かった」。序盤から追う展開が増えた。ベテラン先発陣をおびやかす若手の台頭もほしかった。野手陣は「何とかしないとと思うほど積極的になれなくなった部分がある」と来季への課題が見えた。

目の前で優勝を決められた悔しさを、忘れない。田中将は指揮官のスピーチを聞きながら唇をかんだ。モニターに映し出された今季の振り返り映像をナインは真摯(しんし)な目で見つめた。反省がある一方で、島内が最多安打、松井が最多セーブと意地を見せ、宮森は22試合連続無失点と新人の快進撃もあった。

「今年チームは成功、失敗、いろいろなことを繰り返してきました。未来は今の積み重ねだと思っています。失敗成功をしっかりと積み重ね、チーム一丸となって強い気持ちで臨んでいきます。来シーズンもご声援、よろしくお願いします」。この143試合を必ず、来年につなげる。

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