レギュラーシーズン3位の阪神が2位のDeNAに逆転勝ち。3年ぶりのCSファイナルステージ進出を決めた。

先制点はDeNAだった。2回に先発の才木浩人投手(23)が宮崎にソロ本塁打を浴びて1点を献上。3回にも1点を失ってなお1死一、三塁で2番手浜地真澄投手(24)が登板。浜地は牧を初球で併殺打に打ち取ってピンチを脱した。

第2戦で2安打に抑え込まれた打線は、4回に左打者ではNPB史上初の新人から2年連続20本塁打を放った佐藤輝明内野手(23)が、バックスクリーン右に飛び込むソロ本塁打。「とにかく勝つしかないので、ホームランを打つことができたのは良かった」と反撃を開始した。

6回には先頭の2番北條史也内野手(28)が左翼線への二塁打で出塁すると、3番近本光司外野手(27)が右翼フェンス直撃の適時二塁打で同点。さらに1死後、5番原口文仁内野手(30)の左前適時打で勝ち越しに成功する。

3-2と1点差で終盤に入り、リーグ断トツの防御率を誇る投手陣の継投に入った。8回途中からマウンドに上がった湯浅が9回に1死満塁のピンチを作ったが、代打藤田を二ゴロ、二ー捕ー一とわたる併殺に切り抜け逃げ切った。

阪神のCSファイナルステージ進出は14、19年に次いで3度目。セ・リーグでは中止の20年を挟んで16年から6年連続で3位球団が勝ち上がる結果となった。ファイナルステージでは敵地神宮でヤクルトと対戦する。

▼公式戦3位の阪神が2勝1敗で1Sを突破。阪神のファイナルS進出は14、19年に次いで3度目。セ・リーグのCSで3位球団がファイナルSへ勝ち上がったのは9度目で、中止の20年を挟んで16年からは6度続けて3位球団が進出している。パ・リーグの9度と合わせ、3位からファイナルSに出場した過去17度のうち日本シリーズ出場は10年ロッテと17年DeNAしかない。また、シーズン負け越しでプレーオフ、CS出場は今年の阪神が8度目で、1S突破は5度目。過去4度はファイナルSで敗れており、負け越し球団が日本シリーズに出場したことは過去にないが、今年の阪神はどうか。

▼1Sの阪神は先発投手が合計13回1/3を投げて3失点に対し、救援投手は合計12回2/3で無失点。公式戦でリーグ1位の防御率2・39を記録した救援陣が、CSでは相手に1点も与えなかった。湯浅は<1>戦で1回1/3、<3>戦でも1回1/3を投げて2セーブを挙げた。同一年のプレーオフ、CSでイニングをまたいだセーブを2度以上記録したのは、79年山口(近鉄)が<1>戦で1回2/3、<2>戦で1回2/3の2セーブ、07年岩瀬(中日)が1S<2>戦で1回2/3、2S<1>戦で1回2/3、<2>戦で1回1/3、<3>戦で1回1/3の4セーブ、10年山口(巨人)が1S<1>戦で1回1/3、<2>戦で1回2/3の2セーブを記録して以来、12年ぶり4人目だ。

【関連記事】阪神タイガースニュース一覧