「第2の岩田」出てこい! 阪神岡田彰布監督(64)が1日、高知・安芸での秋季キャンプで先発投手のブレーク候補発掘に動く。来季の戦力となる若手投手陣の見極めについて「どっちか言うたら先発が欲しいわな。後ろっていうか、ブルペンは何とか作れるからな。やっぱり先発、長いイニング投げられるピッチャーの方が欲しいわな」と明かした。

第1次政権ではブレークの予言を的中させた。07年秋季キャンプで、2年目でプロ未勝利だった岩田稔(日刊スポーツ評論家)のブルペン投球をチェックし「10勝できる」と断言。翌08年、見事に2桁勝利を達成した。報道陣から岩田の例を挙げられ「おお、岩田なあ。ホントよかったよ。11月でブルペンの球を見て『こら(来季)いける』と思ったな」と当時を振り返った。

中でも現状手薄の先発左腕のアピールを期待した。「桐敷なんか楽しみよな。だって開幕3戦目に投げてるピッチャーやからなあ」。今春のキャンプでは評論家として、鈴木も含め新人左腕2人をブルペンで視察。「投げっぷりやな。躍動感あるよな」と魅力を感じていた。また、今季のウエスタンで防御率、勝率の2冠となった右腕の村上についても「(秋季練習の)ブルペンでええボール放ってたよ。どっかのポジションで使えるぐらいのボールの強さはある」と目を細めた。

秋季キャンプは、来春の1軍キャンプ入りへのサバイバルでもある。指揮官は「来年2月の1軍キャンプ入れたい、そういう選手が出てきてほしいよな」と胸を膨らませた。「ブルペンはな、おーん。行くと思う。ブルペン行ったら、もう帰ってこうへんで。しんどいから(笑い)。降りるのはええけど、あの階段登られへんわ」。アップダウンの激しい安芸のキャンプ地が懐かしい。新戦力発掘へ、ブルペン若手投手陣に熱いまなざしを向ける。【古財稜明】

◆07年秋季キャンプVTR 岡田監督は岩田稔のブルペン投球をチェックし、その球筋を評価して「10勝できる」と断言。05年ドラフトで希望枠で入団し、それまでプロ2年間で0勝だった岩田を翌08年に初の開幕ローテに抜てきすると、期待に応え10勝を挙げた。

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