新任の阪神平田勝男ヘッドコーチ(63)がインタビューに応え、二遊間の併殺プレー強化に鼻息を荒くした。自身3度目のヘッドコーチ就任。05年リーグ制覇時も岡田阪神をヘッドコーチとして支えた参謀は、17年間もVから遠ざかる現状をどう分析しているのか。熱さあり笑いありの「平田節」の一問一答は以下の通り。

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-練習中は積極的にグラウンドにいる

「10月はアルバイトがいないんだよ(照れ笑い)。でも、打撃マシンにボールを入れながら、選手の状態も見られて一石二鳥。(井上)コウタがちょっと足の上げ方を変えたなとか、ポイントを前に意識して打っているなとか、チェックできる。でも、和田2軍監督は厳しいね。フェニックスリーグでは、いきなり(井上)コウタを4番から5番に下げたやん。オレより数段、厳しいなと思ったよ。オレなんか『仏の平田』だよ! (笑い)。前川を4番で打たせて、井上の奮起を促したんだと思う。和田2軍監督は1軍で戦える選手を作ってくれると思う」

-来年ブレークする若手は

「それはまだ、今やってる選手たちにオレが言うのは失礼だよな。ブレークするぞ! っていうのは全員やな」

-岡田監督が選手たちはよく動けていると。期待感は大きい

「いい選手がいると監督は感じてるんじゃないかな。投手では桐敷、岡留、岩田、村上と新しい投手を視察されて、監督もいい印象を持たれてると思う。このキャンプで選手は岡田イズムを把握できる。岡田監督もタイガースの生え抜きで、このユニホームを着た重みというかさ。我々も含めてタイガースに思い入れが強いからね」

-長年阪神に携わって、阪神の変遷をどう感じているか

「原口、梅野、陽川が30歳超えたらベテランなんて今は死語や。梅野もみんな、これから野球がうまくなるし、打撃もキャッチングも、もっと磨きがかかる年代になる。30歳を超えてうまくなるのでコツをつかんでいくよ」

-監督も言っていたが、打倒ヤクルトか

「ヤクルトも、DeNAも強い。打線が良いし、入江と伊勢と良い選手が出てきたのは大きい。来年の開幕の話もしたりしている。前までは、横浜銀行とか言われてた時もあったけど、今はないね」

-平田ヘッドと岡田監督は大学時代から面識

「(岡田監督の)早稲田と(自分の)明治でね。明大は早大、慶応に対して必死だったし、絶対に負けられなかった。学生時代の話はやっぱり出るし、懐かしい。当時、明大の方が強かったけど、その時の早大はクリーンアップすごかったから強かった。秋の試合で勝った時、明治の主将の『岡田の悔しがる顔を見てうれしかった』という記事が出ていて、それで岡田監督が『俺はブチ切れたんや』って話をしていたよ(笑い)」

-ヘッドコーチの役割

「慣れたもんだよ! そんなもん! 何年やってるねん! ヘッドコーチだけでも3回目で、いろんな監督さんの野球の方針を見てきた。ヘッドコーチ3回でファーム監督3回。これ、もう表彰とかされるんじゃないの?(笑い)。なかなかおらんやろ? ヘッドコーチ3回目、ファーム監督も3回目、ゴールデングラブは4回だけど(笑い)。あと1回ずつやな! 63歳なので、次もう1回2軍監督をやって、その次にヘッドをやる野球人生で終わりたい。こんな幸せな野球人生送れるなんて、オレは幸せだよ! 新しい監督のもとで17年前を思い出すよ。あの時は星野監督で優勝して、優勝したチームを引き継いだプレッシャー。我々もまだ若かったし、元気だった。まだまだこれからよ。ギラギラしてくるのは。(頭も)ギラギラしてくるのはこれからやで!(笑い)」

◆平田勝男(ひらた・かつお)1959年(昭34)7月31日、長崎県生まれ。海星-明大を経て81年ドラフト2位で阪神入団。主に遊撃で活躍し85年の日本一に貢献。ゴールデングラブ賞4度。通算979試合、打率2割5分8厘、23本塁打、220打点。94年に現役を引退し、97年に内野守備コーチ就任。02年から星野監督の監督付広報を務め、第1次岡田政権の04年から1軍ヘッド。07年から10年まで2軍監督。野球解説者を経て13年から2度目の2軍監督。和田監督時代の15年に2度目の1軍ヘッド。金本監督誕生の16年から3年間1軍コーチを務め、矢野監督誕生の19年から3度目の2軍監督。ファーム2連覇を果たし、今オフ3度目のヘッド就任。阪神一筋のプロ野球生活を送る。右投げ右打ち。177センチ、77キロ。

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