新井効果打。広島の二俣翔一内野手(20)が15日、新井貴浩監督(45)から直接指導直後の紅白戦で左前打を放った。

午前中の打撃練習中、指揮官から声をかけられた。「三振とかを怖がらず、どんどんブンブン振って行けと。ただ体で振るだけじゃなくて、お前の場合はヘッドの使い方がうまいから、ヘッドを利かせた、思い切ったスイングをして。それが打ち損じだろうと、結果三振だろうと、怖がらずにどんどん振っていけ」。思い切りのいいスイングを持ち味とし、育成選手から支配下選手登録された。だが、前日13日の紅白戦は2打数無安打。自分のスイングができていなかった。「それを言われて、打席の中でも余裕が出て、初球から受け身にならずに自分から仕掛けられたかなと思います」。助言効果で、今キャンプ初安打が生まれた。

新井監督は練習後に名前を挙げて評価した「野手では名前を挙げると、二俣がしっかりと振れていた。ヒット1本だけど。結果は見ていない。しっかり強く振れているかどうか。いい入り方、いいアプローチができていた」。ただ、助言の効果には「そんなの彼らの力。僕らがちょっと言って、すぐに打てるわけがないじゃないですか」と首を横にを振った。

○…新井監督が合流2日目に直接指導を行った。午前中の打撃練習で7選手に声をかけ、時には身ぶり手ぶりを交えて指導した。紅白戦では指導した二俣や前川が安打。指揮官は「そんなの彼らの力。僕らがちょっと言って、すぐに打てるわけがない」と選手をたたえるも、左前打の二俣は助言の効果を認めた。「三振を怖がらず、どんどんブンブン振って行けと(言われた)。打席の中でも余裕が出て、初球から受け身にならずに自分から仕掛けられた」。改革は着々と進んでいる。

○…17日からの大分・由布院リハビリキャンプに参加する栗林、坂倉、野間の3選手が宮崎・日南での秋季キャンプを打ち上げた。今季主に三塁でチームでただ1人、全試合出場の坂倉は、来季から専念する捕手の練習に多くの時間を費やした。連日のように特守を受け、藤井ヘッドコーチや石原バッテリーコーチらから指導を受けた。「来年につながるものは見いだせた。12月、1月にしっかり取り入れていきたい」。正捕手取りに収穫の秋だ。

○…羽月が菊池涼超えを宣言した。全体練習後の特守中に新井監督から「キク(菊池)に勝つ自信あるか?」と声をかけられると、大きな声で「あります!」と即答。練習後「新井さんにしか冗談かどうか分からない。言ってもらえることによって、自分のモチベーションにもなります。本当どんどん気持ちは高ぶってます」と意欲を示した。10年連続ゴールデングラブ賞の名手超え宣言に、指揮官は「“頑張ります”というのが返ってくると思っていたら、即答で勝てますと断言した。面白いなと思った」と目を細めていた。

○…ドラフト7位の大阪観光大・久保修外野手(22)が大阪市内のホテルで、契約金2500万円、年俸600万円で仮契約を結んだ。背番号は56に決まり、「56は久保の番号だ、と言ってもらえるように頑張っていきたい」と意気込んだ。担当の鞘師スカウトは3拍子そろった能力を高く評価し、「足と肩は100%通用する。打てる方だって全然悪くない」と1年目からの活躍を期待した。

広島ニュース一覧はこちら―>