ソフトバンク牧原大成内野手(30)が23日、ゴールデングラブ賞(GG賞)の新部門創設を訴えた。福岡市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、3500万円増の年俸8000万円プラス出来高でサイン。来季の目標を問われたはずが「ユーティリティー部門のゴールデングラブ賞を作っていただけたら、うれしい」と申し出た。

今季は内外野4つのポジションを守った。120試合出場は自己最多で、打率も3割1厘を記録。序盤の代打出場が響き、規定打席には2打席足りなかったが、ほぼレギュラー級の活躍だった。さらにどこを守っても堅実な守備を披露。キャリアでは投手と捕手以外の全てのポジションで先発出場している。しかし、GG賞の対象となるチーム試合数の1/2以上の出場を各ポジションでクリアできなかった。「作っていただけたら、もっともっと頑張れます。1つのポジションではなくても、ゴールデングラブ賞を取れるんだなというモチベーションになる。日本の野球全体にいいものができると思う」。

メジャーでは今季からGG賞にユーティリティープレーヤー部門が新設され、投打二刀流のエンゼルス大谷も最終候補に入っていた。「アメリカは今年からですかね。そういったのが増えたので」。米球界の新しい試みが、提案のきっかけにもなったという。

打てる便利屋。藤本監督は切り札を意味する「ジョーカー」と呼び重宝したが、来季はセンター1本で勝負することを明言した。「ジョーカー」の卒業宣言とともに「今はユーティリティープレーヤーがすごく増えてきている」と、便利屋を代表して訴えた。牧原大の叫びが、日本球界を動かすか。(金額は推定)【只松憲】

○…牧原大が米メッツに移籍した千賀に対し「球場に招待してほしい」とおねだりした。甲斐を含めた3人は、10年育成ドラフトから主力に成長した盟友。「飛行機代から、何から何まで千賀が(旅費を)出してくれれば」とニヤリ。「千賀が抜けたところを、僕も(甲斐)拓也も育成出身選手として頑張っていきたい」と引き締めた。

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