どうする、外野陣。

ロッテは、右肩甲下筋肉離れで開幕が絶望視されていた高部が帰ってきた。本来はゴールデングラブ賞を受賞した守備力で「中堅」が定位置だが、肩の状態は回復途中。昨季盗塁王の攻撃力を生かす起用法は、24日の中日戦から2日連続で試した「DH」だ。

復帰を歓迎する一方で、外野シフトは再考を迫られた。「DH」起用を見込んでいた巨人から加入のポランコ、今季対外試合7本塁打の山口を、2人同時に外野起用することは守備面で若干不安もある。2人を「左翼」と「DH」に置く布陣は敷けなくなった。

25日の中日戦の布陣に、吉井監督は「いろいろなやり方はあると思うが、そのうちの1つ」と説明した。

「右翼」荻野

「中堅」藤原

「左翼」ポランコ

今季は外野の守備練習に大半を割いていた山口を「一塁」に。

ポランコはこの日、安打でホームを狙う二塁走者に対し、2日連続で補殺を決めた。指揮官も「ポランコは守備が悪いと言われていますけれど、それなりに守れるのでそこも1つ。山口の(一塁)守備は全然気にしていない。むしろあの若さでDHというのはおかしいくらい」と手応えは得つつある。

昨季も一塁の守備機会があった山口は「今年は外野でノックを受けてきたけれど、内野のサインプレーは(キャンプで)入っていたので準備は出来ている」。藤原も「去年はマーティンとやっていますし、ポランコともコミュニケーションをとっていけば大丈夫」と強調した。外野は角中、岡、平沢らも定位置獲得を狙っているし、一塁を守ってきた井上も黙って受け渡すつもりもない。高部の肩が完治すれば、さらに競争は激化する。【鎌田直秀】

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