オリックス森友哉捕手(27)が移籍後初本塁打を放ったのは、慣れ親しんだベルーナドームだった。

1点ビハインドで迎えた9回2死。西武のルーキー青山の初球、内角低めに入った137キロスプリットを、片膝をつきながら右翼席へと運んだ。「自分より宗のホームランの方が価値があるのかなと思っています」。土壇場でチームを救った自身の1発よりも、延長10回に決勝ソロ本塁打を放った宗佑磨内野手(26)をねぎらった。

9年間を過ごした古巣相手の開幕戦。打席に立つと、ヒーローインタビューでも、観客席からはブーイングが聞こえた。「それだけ応援してもらっていたということ。ブーイングどうこうというのは正直ないです。去年までやってたベルーナドームでしっかり勝つことができたのは良かった」。西武で存在感を見せてきた証。古巣のファンの“洗礼”も、真正面から受け止めた。

プロ初登板で開幕投手となった先発の山下舜平大投手(20)も6回途中4安打1失点と好リード。「よかったですね。もっと緊張してがちがちなのかなと思ったんですけど、割と冷静でしたし。初めてで開幕戦でということを踏まえても100点満点だったと思います」。フォークがなかなか入らないと見ると、山下とコミュニケーションを取りながら直球とカーブ主体に。柔軟に能力を引き出した。

劇的な逆転勝利でつかんだ1勝目。「開幕はすごくいいスタートを切れたんですけど、継続して。チームは3連覇に向かっているんで、ここからの試合も頑張っていきたい」と頂点だけを見据えた。

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