違和感のトンネルをようやく抜け出した。

散発5安打6奪三振の内容で今季2勝目を挙げた楽天藤井聖投手(26)は「ずっと良くないピッチングが続いていたので、やっと…やっと抜け出したという感じです」と振り返った。不調の原因はフォームの狂い。「キャンプのときは全然よかったんですけど、ファームに来てからなんか…狂いがあった。焦りもあったかもしれないです」。4月3日に出場選手登録を抹消。翌日4日の日本ハム戦に2番手で登板し1回1失点で今季1敗目を喫すると、10日西武戦で6回3失点。19日の巨人戦では5回9失点でノックアウト。今季2敗目を喫していた。

フォームの違和感に戸惑いつつも修正を続け、4月25日のヤクルト戦では5回2失点で今季初勝利をマーク。この日は無失点投球と、確実に調子を上げている。昨季から食事や練習量を見直したことも奏功し、藤井は「身体に向き合う時間が増えました。ちょっとずつ結果も出てきている」と手応えを実感した。

狙うは1軍での“2勝目”だ。昨季、プロ初登板となった4月28日のロッテ戦では6回4安打無失点の好投で、初先発初勝利。プロ2年目で念願の白星を手にしたものの、その後は思うように活躍できず1勝2敗という悔しい結果でシーズンを終えた。プロ“2勝目”へ、藤井は「誰もが納得する結果を出し続けるしかない。1日でも早く1軍に上がって、最後笑えるように」。3年目左腕が、悔しかった昨季とは違う1年にしてみせる。【濱本神威】

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