広島秋山翔吾外野手(35)が古巣に強烈な先制パンチを見舞った。

1回1死二塁。追い込まれながら西武高橋の高め直球をたたいて左翼線際に落とした。「先に点を取っていれば優位に展開できる。先に取れたというのは良かった」。首脳陣の期待に応え、試合の主導権を握った。

開幕好スタートを切った秋山だったが、6月の月間打率は1割9分と当たりが止まっている。試合前練習では自主的にランニングメニューを増やすなど復調のきっかけを探る。古巣との対戦に「やっているときはそんなに感じない」と冷静に振り返りつつも、燃えないわけがない。前日から2戦連続安打。この日は5戦ぶり打点が決勝点となった。

チームは12安打に小技を絡めて6点を奪い、5投手の継投で逃げ切った。OB北別府氏の訃報から連日の一丸野球で連勝。17年以来交流戦の勝率5割以上を決めた。新井監督は「本当に選手のおかげ。頑張ってくれている」とナインをたたえた。【前原淳】