日本ハム清宮幸太郎内野手(24)が、新球場のエスコンフィールド51打席目で初本塁打を放った。

しかも、新球場初のルーフオープン試合チーム1号という“おまけ”付き。5-3の8回、オリックスのワゲスパックから、右翼席へ飛び込むダメ押しの3号ソロを放った。今季本塁打は全て日曜日に放っており、スターぶりを発揮。3安打猛打賞にサイン通りの進塁打と、今季の清宮はひと味違う。

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待望のアーチが、北広島の天高く舞い上がった。エスコンフィールド初のルーフオープン試合。やっと、やっと、本拠地ファンの前で本塁打を放った清宮は「エスコンなら行ってくれると思って。僕自身ここで初めて打ったホームランだったので、本当に気持ち良かったです」。笑顔でベンチのチームメートとハイタッチ。新庄監督は「今日のフライは高かった。あれだけ(打球が)上がっても入るんだ。もし、屋根が閉まっていたらどうなのかなって」と苦笑いだ。

5-3で迎えた8回1死走者なし。カウント1-1からの3球目だった。オリックス、ワゲスパックの高めに浮いたカットボールを逃さなかった。終わってみれば、今季2度目の3安打猛打賞。さらに、新庄監督が評価したのが4回無死二塁での進塁打だ。「きれいにセカンドゴロを打ってくれた。僕が出した采配に応えてくれて、本当にうれしい」と指揮官を喜ばせた。

清宮は昨季まで本拠地だった札幌ドームでは、チーム最多の11本塁打を記録していたが、札幌ドームより狭いはずの新球場へ引っ越してから、なかなか1発が出なかった。交流戦が終わり、リーグ戦が再開する前に「人生で初めて」というパーマをかけて、くりくりヘアに変身。左脇腹痛から復帰後、いまひとつだった打撃も「(体の)上と下のタイミングがちょっとずつ良くなってきた」と、復調の手応えをつかんでいたところだった。

今季の3本塁打は、全て日曜日に飛び出した。試合前には、球団OBの杉谷拳士氏の激励を受け「あの人はエネルギーの塊なので、今日はお裾分けしてもらった」とニッコリ。チームは上位との対戦が続き、前半戦の正念場を迎えている。「一振りで流れを変えられるし、勢いを与えることが出来るので、ホームランは正義だなと思います」と胸を張った天性のアーチストが、下克上を狙うチームを後押しする。【中島宙恵】

〇…日本ハム宮西が今季13ホールド目を挙げた。7回2死二、三塁、一打同点のピンチでオリックス宗を三振に打ち取った。「宗はいいバッターなので、2ー2で勝負し続けたいと思っていた。一発も怖かったので」。際どい1球が外れフルカウントになったが、渾身(こんしん)の直球で空振り三振を奪った。「最後の1球だけは力でいこうって。開き直りもいい方向に働いたかな」と振り返った。

▽日本ハム浅間(3回2死満塁で右翼線に逆転の2点適時二塁打) 結構、焦ってましたけど、もう打つしかないなと、心を決めて1本出しました。

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