西武が延長10回にサヨナラ負けを喫し、6連敗となった。

でも、あきらめない男がいた。中堅を守る岸潤一郎外野手(26)だ。2死二、三塁で、ロッテ安田の低いライナーがセンター前へ。岸はつかんで投げた。明徳義塾(高知)では好投手としても鳴らした。いわゆる「センターゴロ」を狙って、一塁へ投げた。

一塁手はベースについておらず、レーザービームは“空砲”に。必死の送球は奇跡を呼ばなかった。

それでも、その姿を松井稼頭央監督(47)はもちろん見ていた。

「もちろん、どこでアウトを取れるのかと考えると、あそこで(一塁で)ワンチャンだと思いますし。そういうふうに岸も考えて勝負しに行ってくれているということは、いま若い選手も含めてああいうふうにやってくることは、大きな成長につながると思います」

状況は苦しいが、最後の最後まで。岸が魂を示した。【金子真仁】

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