DeNA三浦大輔監督(49)が、舞台裏や自身の思いなどを語る「月刊ハマの番長~シーズン3~」。第5回は交流戦後のチームの戦いぶり、山崎の守護神から中継ぎへと配置転換の裏側、7月1日の中日戦でほえたバウアーとチームの変化などについて語った。【取材・構成=久保賢吾】

   ◇   ◇   ◇

-交流戦後、球宴までに13勝以上の目標を掲げたが、8勝12敗1分けと苦しんだ

11日の阪神戦に負けて、届かなくなったけど、翌日の甲子園での試合前に「届かなかったから終わりじゃなく、どれだけ近づけられるかやってみようぜ」という話をした。今月は少し苦しい戦いになってますけど、我慢して、何とか踏ん張っていれば必ず勝負できる時が来る。

-ソトの降格を決断したが、カギとなるオースティンの1軍復帰の見通しは

打撃は問題ないので感覚を維持してもらいながら、DHがないので守れるようにならないと。代打だけで勝負するタイプじゃないですし、「しっかりと守れるようになって戻ってきてくれ」というところで今取り組んでるんで、もうそこは待つしかないです。

-山崎の配置転換も大きな決断だったが、試合前に公にしたことに驚いた

シーズン前にクローザーでいくと明言したわけですから、それを変えるってことは本人としっかり話をしましたし、それだけ大きな決断でした。本人も(報道を)目にすると思うし、そこをどう捉えて、どう乗り越えてやっていくのか。どう考えて、行動に移すかが大事だと思います。

-16日の広島戦前に決断したが、期限は?

つけないですよ。伝えた時点で残り2試合は上がり(ベンチ外)にして、この6日間を有効に使って、オールスター明けから中継ぎとして準備してくれと話した。投球内容的にもちょっと苦しんでいたし、空振りが取れなくなっていたので、その原因をひもといていかないといけないです。

-7月1日の中日戦でバウアーがほえたが、どう受け止めた

気合入れてくれたなって人もいれば、嫌な思いをした人もいるし、賛否両論あったと思うけど、バウアーも自分も選手たちもすごく考えさせられた。本人とも試合後に話をしたけど、悪気があったわけじゃなく、自分自身に向けたものだったと。「誤解もあるだろうし、日本とメジャーの文化の違いっていうのもあるし、捉え方っていろいろあるから」って話をしたら、本人も理解してくれた。

-バウアー自身も変わったし、チームメートの接し方にも変化が見える

いろいろ選手と話もしたみたいですし、雨降って地固まるじゃないですけど、ちゃんと向き合って、より結束が固まったのかなと思います。12日の阪神戦ではバウアーのミスもあって、点を取られた時にはベンチに帰ってきて、選手たちに「ソーリー、ソーリー」と声を掛けていた。前回だったら、他の選手たちと目線も合わさず、ベンチ裏に行ってたと思うけど、すごく変わったなと感じた。

-バウアー自身も日々学び、それを体現する

考えて学び、すぐに行動に移せるのは素晴らしいことだなと思います。試合の中でカッときてる中でも、どこか冷静な部分もあったんだなと。いきなりほえると誤解も生まれるけど、コミュニケーションを取れば、周りもちゃんと理解できる。距離がすごく縮まったなと思うし、絆も深まって、1つになれたなと感じた出来事でした。

◆7月1日中日戦のバウアー 0-2の6回2死一、二塁で内野安打を許したが、一塁走者が二塁をオーバーランして挟殺プレーに。しかし野手の連係がうまくいかず、オールセーフとなり、バウアーは怒りを表現するように何度も叫んだ。その後、2死満塁から投ゴロを捕球すると、一塁のソトを両手で制し、自ら猛ダッシュで一塁を踏んでアウトにし、再びほえた。

【関連記事】DeNAニュース一覧