オリックス山本由伸投手(24)が、7回7安打無失点の好投で、両リーグ10勝一番乗りを果たした。

この日から始まった恒例のイベント「Bs夏の陣」用の緑色を基調としたユニホーム姿で、楽天打線を抑え込んだ。1回は2安打を許し2死一、二塁のピンチを迎えたが、5番フランコを3球で空振り三振。6回は1死一、三塁のピンチで、フランコの三ゴロを宗が素早く処理して併殺で脱出。「ヒットは打たれましたが、なんとか無失点でいけたんでよかったかなと思います」。オリックスの絶対エースは、落ち着いた表情で振り返った。

山本は「夏の陣」とは相性がよく、これで通算6戦4勝無敗、防御率0・74。「(ユニホームも)着てプレーするとすごくかっこよく見えた。夏の陣をしっかりいいものになるように、勝つのが一番」と喜んだ。中嶋監督も「完全に捉えられてるというか、そういう風にも見えませんでしたし。球の走りも良かった」とたたえた。

2ケタ勝利は3年連続。さらに2年連続のリーグ10勝一番乗りは、球団では71、72年の山田久志以来、51年ぶり。春季キャンプなどで会った際には、アドバイスももらった大先輩に並んだ。山本は「次お会いしたときに、ほめていただけるようなピッチングができるように頑張りたい」と話した。

リーグトップの10勝に、防御率1・67、勝率7割1分4厘もトップを走る。この日の7個を加え、奪三振も114。トップのロッテ佐々木朗(130)は故障で離脱しており、3年連続投手4冠も見えている。「もっともっと調子を上げて8月全部勝ちきれるように投げていきたいと思います」。お立ち台で、絶対エースは力強く宣言した。【高垣誠】

【動画】オリックス山本由伸2年連続リーグ10勝一番乗り 5試合連続ハイクオリティ・スタート