楽天岸孝之投手(38)が粘りの投球で10連戦初戦を勝利に導いた。オリックス山本との投げ合いを制した右腕が、試合後に振り返ったキーポイントがあった。

岸 “そこ”が一番大きい。粘れたっていうのが、一番だと思います。

“そこ”とは2回に先取点を与えた直後。小深田の失策から1点を失い、なお2死二塁で長打もあるゴンザレスに対し、丹念に低めを突いて1球もバットに当てさせずに空振り三振。傷口を最小限にとどめた。

岸 なんとか、あの1点も防ぎたかった。その後、コブ(小深田)も頑張って1点を取り返してくれた分、ここから自分も頑張んないといけないなって。

その小深田が3回に反撃の起点となり、同点のホームを踏んだ。岸も気合を再注入した。

岸 気負いは、ありました。相手ピッチャーは(山本)由伸で…負けるつもりで投げることはないですけど、もちろん勝つつもりで投げて。今日は、みんなで取った勝ちだと思います。

誰もが大事だと分かっている10連戦初戦でチームの投打をかみ合わせたのは、数々の修羅場をくぐり抜けてきた岸の力投だった。【木下大輔】

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