背番号128の西武菅井信也投手(20)が、阪神の1軍フルメンバーを6回1失点に抑えた。

背番号117の牧野翔矢捕手(22)が引っ張った。試合前には「相手は1軍でセ・リーグで優勝している打線だし、気負わずに全力で思い切って行こう」と菅井に声をかけた。

「菅井がしっかり応えてくれたと思います。2人で試合を作れて良かったです」

育成入団2年目の菅井と違い、牧野は支配下から育成契約になった。遊学館(石川)から18年ドラフト5位で入団し、22年にはプロ初安打もマーク。しかし昨年6月に右肘のトミー・ジョン手術を受け、今は復帰への途上にある。

1月の時点で「40メートル投げた翌日に張りました」と話していた肘の回復具合は順調だ。「送球に強さも出てきて」と充実さが表情に浮かぶ。

この日は好リードに加え、決勝点につながる二塁打を含む2安打。視察した松井稼頭央監督(47)も「牧野も良かったね」とほめた。シーズンが終わって戦力外通告を受けたものの、球団は育成選手としての再契約を検討している。順調に100%まで回復すれば、正捕手争いに名乗りを上げるだけのプレーヤーだ。

どんな部分をアピールしていきたいか。

「アピールポイント、個性…考えたことないですね。試合に出て勝てれば、それが一番評価されると思うので」

冷静に本質を口にした。【金子真仁】

【関連記事】西武ニュース一覧