<パ・CSファーストステージ:ロッテ4-3ソフトバンク>◇第3戦◇16日◇ZOZOマリン

ロッテがミラクルを起こした。劇的な逆転サヨナラでソフトバンクに勝ち、CSファーストステージを突破した。延長10回に救援陣が崩れ、3失点し、万事休すかと思われた。だがその裏にドラマが待っていた。無死一、二塁、今季1本塁打の藤岡裕大内野手(30)が右中間に起死回生の同点3ラン。最後は2死一塁から安田尚憲内野手(24)が右中間への適時二塁打を放った。対戦成績を2勝1敗としたロッテが、オリックスとのファイナルステージ(18日開幕、京セラドーム大阪)進出を決めた。

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藤岡には「5つ道具」がある。昨秋から練習での“相棒”となった5種類のバットたち。試合用ではなく、あくまで練習のティー打撃用。「自分は、高めとかを打つときに頭が起き上がってしまうのを気をつけたり、なるべく手で打たないっていうところ」。しっかりとした打撃フォーム形成が目的だ。

オレンジから始まり、赤、緑、青。最後は灰色。重さや長さが微妙に違う。青は細くノックバットのよう。灰色は短く重い。「重いバットとかは体をしっかり回して打つとか、そういうところを意識づけるためにやってます」。そして仕上げは試合でも使う“相棒”。最近は試合用を30~40グラムくらい軽くした。「どうしても夏場振れなくなっちゃうんで、そこでちょっと軽いのにして。速いボールに対応できるようにと思って」。大一番で結果を導いてくれたバットたちにも感謝する。【鎌田直秀】

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