DeNA石井琢朗チーフ打撃兼走塁兼一塁ベースコーチ(53)が、得点力アップに向け、走塁改革を推し進める。

来季から走塁コーチも兼任し、20日から始まった秋季トレーニング先行期間から走塁を指導。「打つだけではなく、攻撃の1つとして、勝ちにつながる走塁、得点につながる走塁ができればなと。盗塁数を増やすとかではなく、意味のある走塁を求めていきたいです」と明確なテーマを掲げた。

「足攻」が、チームの勝敗に関わることは28日の日本シリーズ第1戦でも証明された。0-0の5回無死一塁、阪神佐藤輝が初球に二盗を成功。相手バッテリーの動揺を誘って、一挙4得点の足掛かりを作った。「おそらく、ノーマークだったんでしょうから、あれこそスキをついたなと。足が速いとか遅いじゃなく、意識さえ持っていたら、相手のスキをついた走塁はできる」と力を込めた。

走塁への意識付けを徹底する。「おろそかになりがちだけど、野球で一番大事なのは走塁」と力説。今季は優勝した阪神より本塁打は21本多かったが、盗塁は46個少なく、得点も35点少なかった。「一番改善するところは(走塁への)意識の低さ。本塁に近いところにどれだけ進めるか。その手段として走塁があるので、1つ先の塁を狙うのは当たり前で、2つ先の塁をどれだけ意識して走れるか」と求めた。【久保賢吾】

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