審判のジャッジには真摯（しんし）に受け止めよ！ ソフトバンク小久保裕紀新監督（52）が29日、みやざきフェニックス・リーグの楽天戦（生目第2）で野手陣に注文をつけた。
この日、打線はタイムリーエラーで奪った2得点のみで計10三振と沈黙。見逃し三振は6つも数えた。新指揮官は「みんなね。映像を見て『あれはボールやった』って言うんですけど。1軍選手もそう。そればっかりなんでね」。あきれ口調で三振後の振る舞いを指摘した。
0－0の3回。先頭1番笹川は1球も振らずに三振に倒れ、2死からは井上も見逃し三振に打ち取られた。球審のストライクコールに「え？」といった表情を浮かべ、打席内でしばらく立ち尽くした。小久保監督は「（笹川）吉康とか1球も振らずにとか…。まあ、ストライクゾーンは、結構広い。それは分かってるんですけどね…。でも、ストライクって言われたらストライクなんでね。全て事実で判断されるほど世の中は甘くない」とかばうことはなかった。
同リーグはシーズン中と比較すれば、ストライクのゾーンがやや広め。ただ、それを言い訳にしては話にならない。「事実でボールかもしれないけどって確認はするけど、そこに逃げない方がいいですよね。特にここにいる（若手の）選手たちは」と強調した。
小久保イズムに反する。就任会見でプレーの美しさ、グラウンドでの振る舞いなど「美意識」を強調していた新監督。「勝利の女神は細部に宿る」ともナインに訴えかけた。審判に文句を言う、不服そうな態度を取ることは「『印象が悪いよ』っていう認識は、僕はあった方がいいと思います」。小久保ホークスは美しくなくてはならない。【佐藤究】
