広島島内颯太郎投手(27)が今オフ、新球種習得を目指す。

今季は62試合に登板して、3勝3敗39ホールド、2セーブ、防御率2・31の成績を残し、最優秀中継ぎ投手のタイトルを受賞した。大飛躍のシーズンも、球種はほぼ真っすぐとチェンジアップの2球種で抑えてきた。来季以降を見据えると、新球種の必要性を痛感した。「もう1球種増やしていかないと厳しいかなと。何年も続けて投げるとなると、2球種だと限界がある。もう1個(チェンジアップよりも)速いツーシームっぽい落ち球もあると、もっと幅が広がる。どちらかというと曲がり球は苦手なので、落ち球に挑戦しようかなと」。これまで投じたことのあるカットボールやスライダーの精度向上ではなく、最大の武器である真っすぐの腕の振りに影響が生じにくい縦の球種を選択した。

投球の幅を広げるとともに、球数減少も目的。奪三振率9・87を残す一方で、1人の打者に対し平均4・1球を要した。真っすぐの軌道からわずかに落とすだけでも打ち損じを誘うことができる。「なるべく球数は少ない方がいいと思う。そういった投球を今までしてこなかったので、そういう取り組みもする必要があるんじゃないかなと」。9月に調子を落とした一因にもなったと自己分析。さらなる飛躍のため、現状に満足することなく、新たな武器を磨いていく。【前原淳】