2年続けてキャリアハイの登板数を更新した広島矢崎拓也投手(28)が、「自分超え」を狙う来季へ向けた強化プランを進めている。今年、初めて秋季キャンプが参加免除となり、例年なら秋季キャンプ後に充てていた体のケアを前倒し。すでにマツダスタジアムを中心に始動している。「今年は自由をやらせてもらっている。でも(休養は)もういいかなと。体力面のベースは息切れした感じがあったので、精力的にやらないといけないことかなと思っています」。今季は54試合に登板し、4勝2敗、10ホールド、24セーブ。防御率は2・81だったが、8月以降は5・00と悪化した。

現在は体力面の強化を中心に行いながら、徐々に技術練習へと移行する考えだ。「野球の練習をしないことにはうまくならない。強度が低くても多く球を投げることも必要になるかなと。全力で200球は投げられないけど、5割くらいの力で100~150球は投げられると思う。無意識で動けないと身に付かない。科学が発展して“質”と言われていますが、“量”をやらないことには身に付かない部分もある。自分が欲しい技術があるなら、それをずっと練習しかないといけないかなと思っています」。

今季まで踏み出した左足のつま先がやや三塁側を向いていたが、より体全体の力を球に伝えるためにもつま先も捕手側に向けるように矯正していく。身長176センチの体をダイナミックに使って投げるフォームをより効率化させるため、エンジンから操作性まで、すべてをグレードアップさせていく。【前原淳】

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