楽天奥村展征2軍内野守備走塁コーチ(28)が13日、“仕事始め”を行った。今季限りでヤクルトを戦力外となり現役引退。同コーチ就任が、この日に発表された。現時点では12球団最年少のコーチとなる。

午前練習では三塁渡辺佳、遊撃沢野を相手にノックデビュー。「いい距離感。ナイスプレー」「さすがです」など前向きな声かけで練習をもり立てた。その一方で、自身の打ち損じには「力加減が分からん。ごめん」と初々しく“謝罪”する場面も見られた。

現役続行への未練がなかったわけではない。楽天からコーチ就任の打診があり「『選手として』っていう気持ちは結構大きかったんですけど、自分のステップとして、次に進んだ方がこれから野球に携わっていく中で大きく成長できる」と受諾した。

2軍では選手と年齢の近い指導者として寄り添っていく。「いいところを引き出して、1人でも多く、長くプレーしてもらえるように支えるじゃないですけど、背中を押してあげたい」と話した。

東北は縁のある土地だ。滋賀出身だが、13年夏の甲子園では日大山形の4番として山形県勢初の4強入りに貢献。同年ドラフト4位で巨人に入団も、15年1月には巨人にFA移籍した相川亮二捕手の人的保証としてヤクルト入り。今季までプレーした。

計10年の現役生活を終え、楽天でコーチデビューする。「本当に光栄に思いますし、そういうポジションを与えてくださったのは感謝してます」と力を込めた。