阪神木浪聖也内野手(29)が、ラッキーカラーの“ピンク備え”で初のフルイニング出場を目指す。6日、甲子園で自主トレを公開。左手には黒地にピンクひものグラブをはめた。マスコットバット、打撃用手袋などにもピンク、ピンクのアクセント。「子どもが好きなので継続したい」と照れくさそうに明かした。5年目の昨季、気分転換で用具にピンクを入れ始めて成績が上昇。遊撃レギュラーに初めて定着し、ベストナイン、ゴールデングラブ賞と最高のシーズンを送った。今年も縁起をかつぐことを決めた。

グラブもピンク入りのものは昨季途中に納品されていた。だが、繊細な手の感覚を大事にし、試合では黒に赤を掛け合わせた、前年から使い続けるグラブで1年間通した。この日手にしていたピンクひものグラブは、24年シーズンで使う新発注品。2月のキャンプから本格的に新相棒を試す。

今年6月で30歳になる。進化へのテーマは「自分の体をよく知ること」。野球ユーチューバー「ミノルマン」が経営する野球塾のトレーナーに依頼し、全体的な体の動きを見直している。「自分が今までやったことがない動きが苦手と分かった。その動きをできるようになれば技術が上がってくる。分からないことをとことんやればプラスになる」と進化へ貪欲だ。

阪神では、15年鳥谷敬以来となる遊撃でのフルイニング出場が目標だ。忙しいオフを過ごすが、すでに元日から始動し、心技体の戦闘準備に抜かりはない。最良の運気を持ち込み、今年もバラ色ならぬ、桃色のハッピー・シーズンにしたい。【柏原誠】