阪神才木浩人投手(25)が「110番の日」の10日、兵庫県警本部の「一日通信指令官」を務めた。同県警本部での委嘱式では「なんか新しい感じ」とやや緊張気味に制服姿で登場。スピード感を持った迅速・的確な110番の受理、指令が求められる同役職。地元神戸市の出身で、最速157キロのスピードボールを持つ右腕は適任の存在だった。町の安全と同様に、今季は虎のローテーションを1年間守り抜く覚悟だ。

「去年は何回か抹消もあったので。まずしっかり1年間ローテーションを守るところを、第一の目標に置いてやっていきたい」

昨季は腰の張りなどを含め、レギュラーシーズン日程終了後を除くと4度の出場選手登録抹消を経験。疲労回復や「疲れた時の対応」の課題と向き合いながら、現在も順調なトレーニングを継続。年始は2日から練習を開始した。

球数減少も疲労軽減には重要だ。特に意識を置くのは決め球だ。「決めに行く時に一発で決められるように。フォークとかも多分、無駄な球数を省く上で大事。その辺ができてくれば、イニングも投げられる。そこは頑張りたい」。直球とフォークが軸の投球スタイル。フォームのバランスなどに注力し、キャンプ開始後はフォークにも磨きをかけていく予定だ。

委嘱式後には、同市内での街頭イベントに参加。大勢のファンらが集まった中、音楽隊の演奏する六甲おろしで盛大な出迎えを受けた。「110番適正利用」の呼びかけや、エコバッグなど広報啓発グッズの配布でファンとも交流し、職務を務めあげた。今季も虎のマウンドを守り抜き、地元の笑顔につなげてみせる。【波部俊之介】

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