無失点男が“返り討ち”で1軍完走を果たす。昨季、29試合連続無失点の球団記録に並んだ日本ハム福田俊投手(27)が22日、千葉・鎌ケ谷の球団施設で自主トレを行った。今季は2年ぶりのキャンプ1軍スタートも内定。名作ドラマ「半沢直樹」を見返すことにハマっている左腕が、リベンジを狙ってくる他球団の強打者たちをはねのけて、キャンプからシーズン最後まで1軍に居続けることを誓った。

   ◇   ◇   ◇

きっとリベンジに燃えてくるであろう他球団の強打者たちを“返り討ち”する準備は整っている。福田俊は鎌ケ谷で年明け4度目のブルペン入り。捕手を座らせ、目慣らしをしたかった清宮には打席に立ってもらった。「いい練習になりました」と実戦を想定できた投球練習に満足げ。「キャンプに入る頃には実戦で投げられるくらいになっています」と順調だ。

5年目の昨季は29試合連続無失点で、防御率0・00のまま終了。今年は春季キャンプで2年ぶりの1軍スタートが決まっている。「気合入っていますけど、あんまり気合を入れすぎても空回りしそうなので、平常心で」と話す中で狙うのは自身初の1軍完走。「それができたらベストですね。しがみついていきたい」と、キャンプから1度も2軍に落ちることなく、シーズン最後まで最前線で投げることが目標だ。

24日からは1軍キャンプ地の沖縄・名護で先乗り自主トレに参加し、まずはチーム内競争を勝ち抜くためのアピールに備える。現地での鍛錬はもちろん、日々のリフレッシュにアニメやドラマを見るのがルーティン。最近のマイブームは俳優堺雅人主演の名作ドラマ「半沢直樹」だ。「(堺主演の)VIVANTを見て、ちゃんと見てみようかなと思って、いい感じにハマっています」と、じっくり見返しているという。

半沢直樹の決めぜりふは「やられたらやり返す…倍返しだ!」。昨季無失点を続けた左腕は、自分を研究してくるライバルたちに“やられる前にやり返す…返り討ちだ!”。【佐瀬百合子】

◆福田俊(ふくだ・すぐる)1996年(平8)12月14日、札幌市生まれ。札幌手稲山口小1年で野球を始める。4年時に父の転勤で神奈川・小田原市に転居。横浜創学館では3年春の県大会8強が最高成績。星槎道都大を経て、18年ドラフト7位で日本ハム入団。20年7月7日オリックス戦で初登板。昨年8月4日ソフトバンク戦で初勝利。通算77試合登板、1勝0敗、8ホールド。家族は両親と兄。171センチ、71キロ。左投げ左打ち。

◆連続試合無失点 日本ハム福田俊は、22年の最終登板も無失点だったため、昨季の29試合と合わせ、現在は30試合連続無失点を継続中。プロ野球記録は21年3月26日オリックス戦~7月1日ソフトバンク戦まで39試合連続無失点だった西武平良。

【関連記事】日本ハムニュース一覧