広島の新外国人ジェイク・シャイナー内野手(28=マリナーズ3A)とマット・レイノルズ内野手(33=レッズ3A)が30日、マツダスタジアムで入団会見を行った。ともに長打力を持ち合わせた内野手で、一塁と三塁を中心に適性を見極めていくことになりそうだ。

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シャイナーは高校時代から無名で、短大でプレーした経験を持つ苦労人。プロ野球選手ではなく消防士となる道も頭の片隅に置きながらも、短大での活躍がスカウトの目に留まりヒューストン大をへて、17年にドラフトでフィリーズに入団した。19年に移籍したマリナーズは同年に公式戦日本開催の縁もあり、日本語の「改善」をスローガンとしていた。「自分の人生に重要な言葉だなと。ずっと覚えてきて、実践しています」。球団会長付特別補佐兼インストラクターを務めるイチロー氏からはスプリングトレーニングで守備について助言されたこともあり「本当に素晴らしい人格者で、いろんな野球のことも教えてもらった」と感謝する。イチローの教えもあり、21年に2A、昨季は3Aとステップアップ。昨季は3Aで124試合、打率2割5分2厘、30本塁打、105打点、OPS・878をマークした。移籍先を探したオフ、広島からオファーが届き、メジャーを目指すのではなく日本での成功を選んだ。

「やっとフリーエージェントという形になったんですけど、これはチャンスだなと。また違う景色で野球ができる。自分のキャリアにとって決してマイナスではない、プラスにしか見えなかったので、日本でプレーすることにした。小さい子たちにも、一生懸命やっていれば夢はかなうと伝えたい」

メジャーで実績のないシャイナーだからこそ、謙虚な姿勢で日本球界に挑む。「日本で長く過ごしたいので、まずは一生懸命やっていこうと思います」。広島で無名選手からスター選手へはい上がった新井監督の下、日本での成功を胸に誓う。

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