現役ドラフト発、新ロマン砲が名刺代わりの1発だ。2軍スタートの日本ハム水谷瞬外野手(22)が4日、1軍の沖縄・名護で行われた紅白戦で“新天地1号”を放った。3日に続いて国頭から駆けつけ、白組の5番右翼でスタメン出場。2回に下手投げの鈴木から「芯で打てた」と右中間へソロ本塁打。新庄監督も「きれいな形で打たないと128キロぐらいの遅いボールは飛ばない」とたたえた。

直後に“新庄チェック”も受けた。指揮官は水谷が使用するバットを確認。「たぶん900グラムぐらい。まさにアメリカの選手が使うようなバット。重いバットは飛ぶ。パワーありますね」と再確認してもらった。

打撃だけではない。5回は右翼守備で前方の打球を好捕。飛び出した一塁走者も刺した。その裏の打席では四球を選び、二盗も成功。走攻守で輝きを見せた水谷は「アピールより、自分を知ってもらうのが一番だった」と笑みを見せた。

オフは昨夏から続けるノーステップ打法を追求するため、下半身を徹底的に鍛えた。逆方向へのアーチでオフの成果を示すと、試合後には急きょ、同学年で実績では先を行く万波とともに特打に参加。もちろん新庄監督プロデュースの期待を示す粋な“采配”で約1時間、一緒に打ち込んだ。

環境が変わった今季はポテンシャル開花の大チャンスだ。「僕の中では(阪神)大竹さんに続けたらと。プレッシャーもあるけど、僕が何とか続いて来年の現役ドラフトの子にプレッシャーをかけられたら(笑い)」。2軍の国頭へ帰る前に“移籍1号”の記念球にサインを入れて少年へプレゼント。今季こそ1軍デビューを果たし、ロマンあふれる本物の記念球を手に入れる。【木下大輔】

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