沖縄の地でスローライフを過ごす。ヤクルト田口麗斗投手(28)が浦添キャンプ第3クール2日目の11日、12球団“最遅”ブルペン入りを果たした。他球団を見ても故障者、外国人投手を除き、最も遅い出番。練習後にブルペンに入ることはあったが、メニューとしてユニホームで投球練習を行うのは初だった。「長くやるために。来年も再来年も野球をやるためには、消耗しないようにっていうよりも、しっかりとトレーニングの期間を設けたっていう感じ」と焦らない。

最優秀救援投手に4度輝いた高津監督と同じように、ゆっくり、ゆっくり行く。指揮官は「自主トレで、キャッチボールもしなかったもん」。過去には2月14日のバレンタインデーに初ブルペンの時代もあったという。現在の燕の守護神・田口は、昨季終わりからこの計画を練っていた。プロ入り後、一番遅いブルペン投球。「そこまで神経質じゃないんで、答えに急がず、長い目で見たい」とジタバタしない。

急がば回れ。投球以外の動作で、体の強さを求めてきた。トレーニングの一環としてボクシングを取り入れ、自主トレではサッカーに打ち込む。

全ての道が野球に通ずると信じて-。65球を背後で見つめた高津監督は「田口なんて見ないね。もう見ない、見ない。そのぐらい任せているので」と絶大な信頼を置く。田口は「清水も木沢も石山さんも(守護神を)狙っている。勝ち抜けたいなと」。沖縄の方言で表現すれば、よんな~、よんな~。ゆっくり、ゆっくり仕上げていく。【栗田尚樹】

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