オリックス山下舜平大投手(21)が6カ月ぶりの打者との対決を控え、実戦モードに突入した。宮崎キャンプ第4クール初日となる14日、実戦形式のライブBPに初登板を予定。13日は休日返上で汗を流した。「最高っすね。天気もいいし、暖かいし」。輝く笑顔が物語るように、ピッチングの状態も上がってきた。

「久しぶりの実戦。降板して以来ですね。アドレナリンというか出力は(多めに)出ると思う。楽しみですね」。昨年8月26日のロッテ戦、腰痛を抱えて5回無失点ながらマウンドを降り、そのまま戦線離脱。長いオフの肉体改造を経て、やっと実戦段階に入った。

「(ブルペンでの)ピッチングではしっくり来てない部分があったけど、個別練習で立ち投げをやって上がってきた感じがした」。キャンプ2度目ブルペン翌日の12日に、室内投球を追加したと明かした。

14日は宮城も登板予定。左右エースが競演し、開幕投手のアピール合戦も始まる。この日の屋外での豪華キャッチボールは距離を約60メートルに伸ばしながら、しだいに力感アップ。「レベチ」「バカ伸び」「ボールがかわいそう」「風が(切り裂かれ)かわいそう」などと褒め合い、球の強さを確かめ合った。山下は「いつもこんな感じで。半分ふざけて」と再び笑った。

「真っすぐの強さを確かめるのが一番。あまり打者は見過ぎずに」。キャンプ中盤、打者相手に剛腕のギアが上がる。【大池和幸】