中日の中田翔内野手(34=巨人)が25日、打点王打法の復活へとかじを切った。阪神とのオープン戦(北谷)を欠場し、試合中に屋内練習場に上田打撃コーチと2人でこもって打撃フォームの修正を図った。タブレット端末で正面、後方などから撮影し、数球打っては映像で確認する作業を繰り返した。右腕の動きなどを入念に確かめ「いろいろやりながら、感覚のいいフォームを試している段階」と説明した。

オープン戦には2試合で4打席に立ち無安打。前日24日も2打席で交代した後、室内練習場に直行していた。試行したフォームは日本ハム時代のもので、「そうだね。20年の」と明かした。右脇と右肩を意識し「縦振りじゃない」スイングで理想のイメージに近づけようと微調整した。20年の中田といえば自主トレから瞬発力を強化し、飛距離を伸ばした。自らレベルが違うという意味のギャル語で「レベチ」と表現した肉体を駆使して、この年は108打点で4年ぶり3度目の打点王に輝いている。

昨オフにオプトアウト権を行使して2年残っていた巨人との複数年契約を解除し、自由契約となって中日に移籍。3球団目の新天地でのキャンプは腰の張りでの1日離脱だけで終えた。「現時点では体も疲労感もある。気疲れもある。いろいろやりたいことはできた」。沖縄を離れるベテランは充実感をにじませた。【伊東大介】

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