中日大野雄大投手(35)が開幕ローテ入りをアピールした。昨年4月に左肘の遊離軟骨除去手術を受けて以来の1軍マウンド。2回を33球、1安打無失点で完全復活を印象づけた。

「名前がコールされた時にすごいファンの皆さんの歓声が聞こえた。うれしかった」

自身の登場曲、あいみょんの「ハルノヒ」が流れると球場に起きた歓声と拍手が復帰マウンドを支えた。昨年初登板の4月4日ヤクルト戦(バンテリンドーム)以来、約1年ぶりの本拠地登板。6回からの2番手で最速は146キロを計測した。6回2死一塁でヤクルト主砲の4番村上とアイコンタクト対戦。「敵だけど、今年1年頑張りましょうという目線に感じた」。実戦復帰への無言のゲキに初球ストレートで中飛に仕留めた。「(コースは)甘かった。でも、一番気持ちの入った球だった」。復活の手応えにした。

今季の開幕ローテバトルは戦国模様だ。柳、小笠原、高橋宏、メヒアが頭1つ抜けた形だが、涌井、梅津、根尾、松葉も控える。「順調に行けば、(入れ)ないことはないと思う。僕は淡々ともう調整していくだけ」。3度の開幕投手を務めた竜投の大黒柱が、虎視眈々(たんたん)とその座を狙う。【伊東大介】

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