若侍が、さらに若い侍を刺激にレベルアップを図る。侍ジャパンの日本ハム万波中正外野手(23)が6、7日に欧州代表戦(京セラドーム大阪)に臨む。昨秋のアジアプロ野球チャンピオンシップでは韓国との決勝で猛打賞と、打線をけん引した。今回は試合での勝利だけでなく、宗山塁内野手(明大3年)ら大学生4選手に興味津々。新しい風を感じながら、自身を磨き上げる。

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昨季、一気にブレークした万波が、次代の若武者の動きを目に焼き付ける。まずは昨秋以来となる侍ジャパンへの合流に向け「すごい選手が集まるので、プレミア12につながるようなアピールができれば」と秋の本番を見据えた。

大目標とは別に、気になる存在がいる。それは、今秋のドラフトで1位指名が確実視される宗山や、愛知工大の最速157キロ右腕、中村優斗投手(3年)ら4人の大学生だ。昨秋のアジアプロ野球チャンピオンシップは、自分自身が開花中の若きスラッガーとして注目されたが、今度はアマ球界から、さらに若い力が加わる。

「基本的にはプロの選手が選ばれるところに4人も選ばれるのは、すごいだろうなって思う。そういう期待感がすごくある。4人ともどんなプレーをするんだろうっていう興味はすごくあります。いろんな人の話をできれば聞いてみたい。大学生の4人の実際のプレーを見るのもすごく楽しみ」

当然、楽しむだけで終わるつもりはない。日本ハムでは新庄監督から唯一レギュラーと確約され、2日のイースタン・リーグ春季教育リーグでは、実戦1号も出た。3日の阪神とのオープン戦は2打数無安打に終わったが中飛、二直ともに、感触は良かった。

「1打席目は、うまく変化球に反応できましたし最後も追い込まれる中で、コンパクトで速いスイングっていうのができた。ヒットにはなってないですが、どちらもまずまずいい打席でした」

仕上がりは上々。名を上げようと息巻く若武者に負けじと、パンチある1発をかち上げる。【永野高輔】