高卒2年目の斉藤優汰投手(19)が、地元北海道で自己最速を更新する156キロをマークした。大瀬良に代わり、4回から登板。先頭野村を二ゴロに打ち取り、迎えたマルティネスの2球目だ。高め156キロで押し込みファウルとした。マルティネスは6球目152キロで見逃し三振に切った。

「ガンは見ていなかったので、あとで聞いた。地元で出せたのは、シンプルに良かったと思う」

気持ちは高ぶっていた。スタンドには家族や友人、恩師らが見守っていた。両軍の先発は日本ハムが苫小牧中央の先輩根本、広島は1月に自主トレをともにした大瀬良だった。「(根本は)高校の2個上の先輩でいろいろと相談に乗ってもらったので、同じ日に投げることができて良かった。(大瀬良)大地さんの試合を生で見るのは初めて。やっぱりすごいなと感じて、やる気がすごく出たというのはあった」。2イニング目となった5回は先頭レイエスにストレートの四球で歩かせるも、続く若林を149キロで空振り三振。捕手会沢がスタートを切った一塁走者を刺し、続く進藤も152キロで空を切らせた。

変化球の制球に苦しみながらも、力強い真っすぐは日本ハムのレギュラークラスを押し込んだ。「真っすぐはゾーンの中でしっかり勝負していきたいと思ったので、できて良かった。変化球があまりゾーンを捉えていなかったので課題かなと思う」。新井監督の計らいで実現した凱旋(がいせん)登板は、2回無安打3三振無失点。家族や友人だけでなく、新井監督にも成長した姿を強く印象づけた。【前原淳】

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