先発から中継ぎへ転向した日本ハム金村尚真投手(23)が、開幕1軍入りをグッと引き寄せた。巨人とのオープン戦(エスコンフィールド)の8回に登板し、安定感抜群の内容で3者凡退。これでリリーフとして3試合連続無失点とした2年目右腕に、新庄監督の信頼も大幅アップ。将来的な先発志望の思いは一時封印し、与えられた役割でチャンスをつかんで開幕から勝利の方程式入りを目指す。

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中継ぎに転向した金村が8回に登板し、3試合連続無失点。安打すら許していない。昨季とは違う形で開幕1軍入りに前進した。

金村 先発と違って難しいところはたくさんあるけど、臨機応変に対応しながら。リリーフの経験がたくさんある(武田)久さんや建山さんにも聞きながらやっているんで、うまくできているかなと思います。

2年連続の開幕ローテ入りを目指していた中で、リリーフ転向を通達されたのは2月29日の全体練習の時。すぐに気持ちを切り替え、目標を勝利の方程式入りへ軌道修正した。

金村 チームに求められたポジションで、しっかり優勝に貢献できたらと思う。1軍で出てナンボだと思うので、すぐに割り切るしかないと思いました。

球団の歴史を彩った名リリーバーでもある建山、武田両投手コーチから、中継ぎ投手のイロハを教えてもらっている。特に言われているのは、肩をつくるまでの球数。「投げすぎないように毎回、言われている」。先発時の約25球から、この日は15球に減らして登板準備を終了した。

金村 玉井さんは9球で肩をつくったりする。徐々に減らして、自分はこれぐらいだったら行けるっていうのを、つかめれば。

新庄監督も“リリーバー金村”に手応えを感じている。「安定感ばっちり。例えば3対1で勝っていたとして7回、8回で投げて、その後どういう疲れが出るのかも確認していかないと」と勝利の方程式入りも見据えている。金村も、その期待に応えるつもりだ。

金村 いずれは先発で勝負したいですが、大して去年も結果を残していない。自分のわがままが突き通るほど甘くない。まずは開幕1軍を目指して、勝ちパターンで投げられるように。

見据える将来像への通過点として、与えられた役割を全うする。【木下大輔】

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