中日涌井秀章投手(37)がプロ野球24人目の通算2000奪三振を記録した。残り2つで今季初先発を迎え、4回1死からオスナを変化球、続く村上を148キロ直球でともに空振り三振。通算490試合目、37歳9カ月で達成した。

村上のバットが空を切った瞬間、グラブを軽くたたき、小さく天を仰いだ。主軸相手に虎の子1点リードを死守し、珍しくマウンド上で感情をのぞかせた。そのまま7回途中まで90球を投げて5安打無失点。勝ち投手の権利を持って降板したが、追い付かれて今季初白星は消えた。引き分けに終わった試合後は無言で帰りのバスに乗った。それでも立浪監督はプロ20年目、中日投手陣で最年長のベテランを絶賛だった。「抜群に良かった。次も期待ができる投球をしてくれた」。

2000奪三振は昨年4月16日に楽天岸孝之投手(39)がソフトバンク戦で記録して以来で、現役では岸と涌井の2人のみ。中日在籍時の達成者は、68年の小野正一、06年の山本昌に次いで3人目だ。22年オフにトレードで加入した涌井がつける背番号20は、杉下茂、権藤博、星野仙一らがつけた中日のエースナンバー。20番の継承者では初めての記録達成で、球団史にも名前を刻んだ。【伊東大介】

▼通算2000奪三振=涌井(中日) 30日のヤクルト2回戦(神宮)の4回、村上を空振り三振に仕留めて達成。プロ野球24人目。初奪三振は西武時代の05年3月29日の日本ハム2回戦(札幌ドーム)で小田から。

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