巨人が強い。主砲の岡本和真内野手(27)が今季1号先制2ランを放った。王貞治、松井秀喜以来の7年連続30発超えへ快調発進。

坂本勇人内野手(35)も2者連発となる1号ソロで続いた。投手陣は先発グリフィンから7回1死一、三塁のピンチでバトンを受けたドラフト1位の西舘勇陽投手(22)が無失点で火消しした。開幕から2試合連続の完封勝ちは球団では41年以来83年ぶり。歴史的な猛攻堅守で開幕2連勝を決めた。

アーチストの放物線で均衡を打ち破った。両軍無得点の6回無死一塁、岡本和が阪神大竹の真ん中高め135キロカットボールをかち上げた。芯を少し外されたが、パワーで押し込んだ。高く舞い上がった打球をバックスクリーン左まで運び「上がりすぎたかなと思ったが、入ってくれてよかった」。昨季はカード勝ち越しがなかった虎から開幕2連勝を呼び込んだ。

昨季は11試合目だった1号アーチを2試合目でマークした。18年の過去最速タイの好発進に「打てるにこしたことはない。出ないよりも、出た方がいい」とうなずいた。今季は打点を重視し、143打点を大きな目標に設定する。走者一塁の場面で2打点を稼ぎ、それが勝利打点となった。打棒の前には守備で失点も防いだ。4回1死一、三塁、スクイズを試みた坂本の一塁線への小フライに巨体を投げ出してダイビングキャッチ。併殺で重要局面の流れを引き寄せた。

1軍に定着し始めた若手時代、東京ドームのロッカーは阿部監督の隣だった。主将、主砲を担ってきた大きな背中を見て、その生きざまを吸収してきた。ドラフト1位でプロ入りした岡本和も堂々と王道を歩んで、主砲にまで成長。阿部監督からも「チームにとっても大きなホームランだった。みんなが多分、勇気づけられたホームランだったんじゃないか」とたたえられた。

昨季は自己最多41本塁打で自身3度目の本塁打王を獲得し、6年連続30発をクリアした。球団では王、松井の2人だけ、日本球界全体でも野村克也、秋山幸二、山本浩二を含めた5人しか達成していない7年連続に挑む。「もっといい状態に持っていけるように。チームに貢献していきたい」。主砲が打てば、巨人の白星も増えていく。【上田悠太】

▼巨人が開幕戦に続いて完封勝ち。開幕戦から2試合連続完封勝利は昨年のヤクルトとソフトバンク以来13度目。巨人では41年以来、83年ぶり2度目。41年は開幕戦が須田(スタルヒン)、2戦目が沢村の完封勝利で、2試合連続完封リレーは球団初になる。また、開幕から2試合連続完封勝利の新人監督は、15年田辺監督(西武)以来5人目。過去4人は1リーグとパ・リーグの監督で、セ・リーグの新人監督では阿部監督が初めてだ。

【動画】高々と舞い上がった打球は中堅スタンドへ…巨人岡本和真が第1号ホームラン! 

【動画】笑顔からのドヤ顔…巨人岡本和真がスクイズをダイビングキャッチ!スーパープレー出た