ソフトバンクが8年連続で本拠地開幕戦を白星で飾った。

先発の大関友久投手(26)が、和田毅投手(43)の代役で上がったマウンドで7回3安打無失点と好投し、今季1勝目、6球場中最多の3万9191人が詰めかけ、孫正義オーナー(66)も来場。今季初の2連勝で、新生小久保ホークスが本拠地ファンを喜ばせた。

大関が、2年連続で“大役”を全うした。23年3月31日、自身初の開幕投手を務め、白星を手にした。368日後、24年4月2日のこの日は本拠地開幕戦で勝った。「今年はまた違った意味ですごく緊張したんですけど、その中で自分の力を発揮できたかなと」。6球場中最多3万9191人が詰めかけたペイペイドーム。お立ち台で、代名詞の低音ボイスを響かせた。

7回。1死満塁のピンチを背負った。直前に二塁牧原大が失策。バックを救いたい気持ちは「もちろんありました」。茶谷を3球で見逃し三振に仕留め、中村奨は、和田に何度も助言をもらったスライダーで遊ゴロに打ち取った。寡黙な左腕が「よっしゃあ!」と叫んだ。「とにかく試合に勝ちたいので完全にスイッチを切り替えて。いい力が発揮できました」。小久保監督も「7回が全てですね。そこのイニングで継投に入らなかったのが1つ勝因でしょう」と手放しで褒めた。

和田が登板する予定だったが、左手のマメの影響などで回避。代役で、大関がペイペイドーム1戦目を任された。今季から工藤、杉内らが背負った左腕エースの番号47を背負う。「すごく大事な試合だったので、勝てて良かったです」。球団施設の風呂場でもシャドーピッチングをしているのは有名。育成時代は新幹線移動の際、号車間のスペースで窓ガラスに映る姿を見ながら投球フォームを確認したこともある。「ただの確認です。そんな大したことじゃないです」。本人はそう謙遜したが、四六時中野球に向き合ってきた。努力の積み重ねが実を結んだ。

今季初の2連勝で、開幕4戦を終えて3勝1敗。12球団トップクラスの打線に、先発陣が踏ん張れば強い。ソフトバンクが好調だ。【只松憲】

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