中日細川成也外野手(25)が野球人生初のサヨナラアーチで、チームに今季初勝利を呼び込んだ。

延長11回。先頭で打席に立ち、巨人中川の2球目スライダーを強振。打球は最深部の左中間スタンドに届いた。ヤクルトとの開幕3連戦(神宮)を2敗1分けで終え、白星がないまま帰ってきた本拠地。待っていてくれた3万6281人のファンに劇的勝利を贈った。

「ずっとヒットが出ていなかったので、苦しかった」。現役ドラフトで移籍してきた昨季はチーム最多24本塁打を放ち、覚醒。今季も新加入の主砲・中田と中軸を組み、背番号も55になった。だが開幕カードでは3試合無安打。今季通算19打席目での初安打になったサヨナラ打をかみしめた。

ヤクルト戦から名古屋に戻ると、チーム最年長の中島から「大丈夫か」と電話で励まされた。この日の試合前練習中、立浪監督が外野まで足を運んでくれた。中田からも助言と激励をもらった。「いろんな人に声をかけてもらい、助かった」と結果で恩返しだ。

最後は指揮官と、スタンドのファンにあいさつ。「明日からも打ちまくれるように頑張ります」。若き大砲が、チームとともに開幕を迎えた。【伊東大介】

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