日本ハム山崎福也投手(31)が、粘りに粘って移籍後初勝利の権利を持って降板した。

1回に打線から4点の援護を受けてマウンドに上がった。1回は2死二、三塁、2回は2死一、三塁を無失点にしのぐ我慢のピッチング。ボール先行の投球で序盤からピンチを招いた。3回にはソフトバンク近藤に2ランを被弾。建山投手コーチも「もっと大胆に攻めて、自分に有利なカウントで進めていってもらいたい」とコメントしていた。

2点リードの5回は先頭の今宮の左飛を左翼手スティーブンソンが、照明が目に入った影響で後逸(記録は二塁打)。続く周東に3安打目となる右前打を浴び、柳田には死球。無死満塁の絶体絶命のピンチを背負った。

ここからが真骨頂だった。4番山川を内角低めのスライダーで三塁線に引っかけさせた。郡司が捕球。三塁ベースを踏んでホームへ送球し、三走今宮がタッチアウトで併殺に仕留めた。

2死一、二塁となり、本塁打を浴びた近藤を、2ストライクから低めの129キロフォークで左飛に打ち取った。勝負どころで低めを打たせて取り、勝利投手の権利を手にした。ピンチを脱した山崎は左拳を握ってほえた。6回も先頭のウォーカーに左前打で出塁を許すも、栗原を低めのカットボールで二併殺に打ち取った。

山崎は7回に先頭の牧原大に出塁を許し降板。初の熊本のマウンドで、6回0/3回を106球、9安打2四死球2失点の粘投だった。昨季21回1/3を投げ、被打率がパ・リーグ5球団で最も低い1割7分6厘のソフトバンク戦で、移籍後初白星の権利をつかんだ。

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